令和2年
愛媛県内においても、新型コロナウィルスが猛威をふるうようになってきました。1日の感染確認が過去最多を更新し、重症者の数も増えています。
危惧されるのは、松山市内の高齢者施設でのクラスター(感染集団)の発生です。若い人は感染しても、無症状であったり、症状が出ても、軽度で済みますが、高齢者に感染すると、肺炎を生じたり、血栓症を生じたりして、重篤になってしまいます。
病院や高齢者施設でのクラスター発生は命に関わり、何とか防止したいものです。
院内にウィルスが侵入する経路は2つ、1)新入院患者と、2)職員です。
1)新入院患者が発熱している場合は、新型コロナウィルス感染患者と考え、受け持ちスタッフは、予防着を着用して身を守ってください。院内感染を防いでください。
2)職員は、体調管理に気をつけ、少しでも異変があれば、上司に連絡。上司は気持ちよく、そのスタッフに休みを取らせ、そのスタッフの抜けた穴を埋めるようにしてください。スタッフ間における濃厚接触も気をつけてください。
もし、職員に新型コロナウィルス感染症が発生した場合、
1)そのスタッフの病棟もしくはフロアーの患者さんの健康状態の把握
過去10日間において、発熱や全身倦怠感、食欲不振はなかったかをチェック
2)そのスタッフが受け持った患者さんや入所者のリストアップ
3)そのスタッフと濃厚接触(1mの距離でマスクを外して15分以上の会話、たとえば、スタッフルームで、一緒に弁当を食べるなどの行為)したスタッフの把握
を、まずしておいてください。以上を踏まえて、保健所に連絡して、指示を仰ぎます。
防災3原則は、コロナ禍においても有効です。
1)疑わしきは行動せよ(自分がコロナを宿していると考え、感染防御する)
2)常に最悪の状況を考え、次の一手に備えよ(クラスターが発生した状況を考える)
3)空振りは許されるが見逃しは許されない(感染防御のため、やるべきことをしておく)
テレビからは、毎日新型コロナウィルス感染症のニュースが流れ、辛く、暗い気持ちにさせられます。コロナ禍を乗り越える日は必ず来ます。しかし、「乗り越えた」というのは、結果であって、その渦中にいる私たちは、ただ目の前に広がる日々の、今を丁寧に生きるより仕方ありません。今を丁寧に生きることの基礎の部分に、この防災3原則の考えを、必ず、心に留めておいてください。
令和2年11月24日