名誉院長の麻生だより
横田弘之県議は、80歳。奥さまにしてみれば、ご主人には引退してもらいたいというのが本音だと思います。そこで、奥さまをお慰めするために手紙を書きました。
横田弘之先生の奥さまへの手紙
四国の山脈(やまなみ)、校庭の銀杏(いちょう)、吹きそよぐ風に、春の兆しあふれる今日この頃です。いかがお過ごしでしょうか。
このたび、横田弘之先生は愛媛県議会議員選挙への出馬を決断されました。奥さまにおかれましては、大変ショックな出来事だと思います。そこで、奥さまをお慰めしようと思いペンを取りました。
昨年末、左膝を骨折し、悲嘆に暮れていた私に、横田弘之先生は良寛和尚の言葉を贈ってくださいました。
「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候(そうろう)。死ぬ時節には死ぬがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候」
死ぬべき時がきたら、死ぬほうが良いという言葉に、一瞬ドキリとしましたが、この言葉には次のような意味が込められていました。
「災難に逢うときは災難に遭い、死ぬときには死ぬしかない。私たちがどんなに注意を払っても手を尽くしても、災難に遭ったという現実は変えられない。それ故、これらを受け入れて生きるしかない」
どんなに不運が続き、大災害に逢おうとも、それは紛れもない現実の姿でしかありません。そのことを「災難」としてしか捉えることができないならば、いつまでもその不運を嘆き、不平不満を抱いて生きていくしかありません。
そうではなく、あるがままの現実の姿を受け入れて、平常心を保ち、さらに、今、自分ができることを一生懸命にがんばっていれば、次の災難からはきっと逃れられるであろうという、暖かい人間味あふれる、有難いお言葉ではなかったかと、感謝しております。
奥さまにおかれましては、今回の横田先生の県議選へのご出馬、まことに災難のように思われていらっしゃることと思いますが、
「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候」でございますので、あるがままの横田弘之先生を受け入れ、一歩進んで、今回の選挙、横田弘之先生を応援していただきますようお願いします。
平成31年3月24日