名誉院長の麻生だより
1月21日、私に一通の手紙が届きました。千葉県浦安市の方からでした。ここにその手紙の全文を記します。
拝啓、寒さも本格的になってまいりましたが、院長先生におかれましては、お健やかにおすごしのことと存じます。
先日、貴院の看護師様に大変お世話になり、感謝の気持ちをお伝えしたく、筆を執らせて頂きました。
一月十九日午後二時過ぎ頃、高齢の母を連れて銀天街を歩いておりましたら、母が急に意識朦朧(もうろう)となり、嘔吐してしまいました。そばを通りかかった方が「大丈夫ですか?」と声を掛けてくださり、すばやくご自身のコートを地面に敷き、母を寝かせようとしてくださいました。妹様は飲み物を買いに走ってくださいました。ほどなく救急車が到着し、野本病院に搬送され、検査と五時間に及ぶ点滴で、大事には至りませんでした。
介護のために関東の方から松山に帰省しており、あのような突然のでき事にとまどうばかりでしたが、看護師様がお声を掛けてくださり、本当に心強く、ありがたかったです。お名前をなかなか明かされませんでしたが、ゆりの様とおっしゃったように思います。
こんな優しく慈愛に満ちた看護師さんのおられる病院は、どんなに素晴らしい環境の場所であろうかと想像させていただいております。
どうぞゆりの様によろしくお伝えくださいませ。お手紙をお渡しいただけると幸いでございます。
末筆になりましたが、貴院のご発展と、院長先生のご健康、ご活躍を、心よりお祈りしております。
まずは取り急ぎ御礼をもうしあげます。 敬具
私はこの手紙を読んで涙が出ました。早速百合野さんに連絡して手紙を渡すと、「気になっていました。何事もなくてよかったです」と喜んでいました。
気分が悪くなって、嘔吐、意識が朦朧としているおばあさんに、自分のコートを地面に敷いて、そこで休むように言って看護し、妹に飲み物を買いに行かせるといった、テキパキとした行動は、なかなかできるものではありません。
病院の外、銀天街にあっても、看護師の本分を十二分に発揮し、大変立派な看護師さんに成長したものだと、感銘を受けました。
同時に、もうすぐ正看護師国家試験、銀天街をブラブラせず、しっかりと試験勉強に専念していただきたいと思います
平成31年1月24日 本館2階207号室にて