名誉院長の麻生だより
三井記念病院での手術を無事終え、8月15日に元気に帰って来ました。入院中は励ましの手紙や葉書、寄せ書きをいただき、ありがとうございました。
後縦靱帯骨化症とは椎体の後部にある靱帯が原因不明で骨化して脊髄を圧迫する病気です。脊椎の棘突起を切開して人工骨を埋め込み脊柱管を広げる手術を受けてきました。写真は左が手術前、右が手術後です。
脊柱管の中で骨化した靭帯が脊髄を圧迫していたのが、術後は脊柱管が広がり脊髄の圧迫が取れていることがわかります。さすが星地亜都司先生です。
私が内科医になりたての頃、病棟で頻回に読んでいたのが、「内科レジデント実践マニュアル・三井記念病院内科 編集」でした。憧れの三井記念病院に入院して、いろいろなことを学びました。
看護師さんたちの礼儀正しさ、言葉使いの丁寧さは印象的でした。朝、勤務の前に必ず訪室して「今日、中城さんを担当します長尾です。よろしくお願いします。また来ますね」と挨拶があります。夕方にはまた、「今日担当しました長尾です。もうすぐ夜勤の者が挨拶に来ます」と言い、すぐ後で「夜勤を担当します小野川です。よろしくお願いします。また来ますね」と挨拶があります。
名前を告げることは、「自分の名に恥じない働きをします」という看護師さんの覚悟の現れであり、患者さんも安心します。「お小水」という言葉使いと共に是非、ヘルパーさんも含め、看護部で取り入れていただきたいと思います。
転倒予防にも力を入れています。「転ばぬ先のナースコール」「転ばぬミクス」という標語が至る所に掲げてありました。11階病棟で2016年に転倒した人は43名。うち30名がスリッパ、サンダルを履いていたとのこと。ちょっとトイレへ行くという時でもリハビリ靴を履くように指導されました。
リハビリの有難さも体験しました。先生がお休みの日の肩の痛さ、寂しさはひとしおでした。グループ制にして休みのないようにと要望してきました。
私の言葉はおっとりとして、癒されると看護師さんたちから言われました。伊予弁に自信を深め、あか抜けして、東京より帰って来たことをご報告します。
平成30年8月24日