平成26年
本館4階にフィッシュ哲学の基本「4つの心がけ」が貼ってあります。フィッシュ哲学は、アメリカ・シアトルの魚市場で生まれました。お客さんが来なくて、売り上げが上がらない中、そこで働く自分たちが変わらなければ良い環境は生まれないと気づいたことが発端となった哲学です。「4つの心がけ」は、1.態度を選ぶ 2.人を喜ばせる 3.注意を向ける 4.遊ぶ、ですが、今回は1.態度を選ぶについて、お話をしましょう。
もちろん、一日の始まりに、「今日一日、朗らかに、安らかに、喜んで、進んで働こう」と決意する態度が大切です。さらに、砥部病院では、患者さんと接する時に「人間としての関わり合い」を大切にする態度を重視します。同じ入浴でも、だまってすれば、それは作業に過ぎず、「人間的関わり合い」を大切にして、お互いが楽しく過ごせれば、それは仕事になります。
「人間的関わり合いを大切にする」というケアの技法が、ユマニチュードとして、紹介されています。人間のことを英語でhuman、態度のことをattitudeと言います。このhumanとattitudeが合体してできたのがHumanitudeユマニチュードという言葉です。
ユマニチュードの具体例をあげます。オムツ交換の時、最初から「オムツ交換」に来ましたとは言いません。「こんにちは、〇〇さん。お天気がいいですね。ご機嫌はいかがですか」で会話がはじまります。「〇〇さんに、さっぱりしてもらおうと、準備しています」「オムツの中はどうですか。気持ち悪くありませんか。今からきれいにしましょうね」と言って、オムツを替えます。替えた後「〇〇さん、さっぱりして良かったですね」と、念を押し、オムツを替えてもらうことに対しての良い印象を患者さんに感じていただくことが、次回につながるポイントだそうです。
また患者さんに触れるときは、つかむのではなく、社交ダンスの時のように、広い面積で支えるようにします。最初のうちは、親指を人差し指にくっつけて離さないようにしてみてください。
平成26年11月24日